空き家の維持には多くの費用と、労力、時間がかかります。
空き家の管理は所有者にとって大きな負担となります。
特に自分で管理を行おうとすると、予想以上に労力や時間がかかるだけでなく
思いもよらない費用が発生することがあります。
空き家管理に係る費用
固定資産税や都市計画税
空き家を所有していると、固定資産税と都市計画税が発生します。
これらの税金は土地と建物の評価額に基づいて計算され、地域や物件によって
異なります。
これらの税金は毎年発生するため、空き家の所有者にとって継続的な負担となります。

火災保険・損害保険
火災や自然災害から建物を守るための火災保険や、その他損害保険も必要です。
特に空き家の場合、誰も住んでいないため、災害時に被害が広がるリスクも考慮して加入を
検討しましょう。

光熱費・水道料金
定期的な換気や清掃のために光熱費が発生します。
電気や水道料金がかかるだけではなく、水道は長期間使用しないと配管の劣化を
招くため、定期的な通水が必要です。
このような費用も空き家管理の負担として考慮するべきポイントです。

空き家管理に係る労力と時間
空き家の状態を保つためには定期的な管理が欠かせません。
しかし、この管理に係る労力と時間は予想以上に大きな負担となります。
定期的な清掃・管理
空き家を良い状態に保つためには、定期的な清掃と換気が必要です。
換気を行わないと、湿気が溜まり、カビや臭いの原因になります。
特に梅雨時期や夏季は湿気が高くなるため、入念な管理が求められます。

庭木の剪定・草刈り
庭の雑草が伸びると景観が悪化するだけでなく、防犯上のリスクも増します。
草刈りや剪定は定期的に行う必要があります。
特に雨季頃から草木の成長スピードは速くなります。手間と時間がかかるため
計画的に行うことが重要です。
移動時間
空き家が遠方にある場合、現地に足を運ぶだけでも時間が費用が掛かります。
自宅から空き家まで車や電車、場合によっては新幹線や、飛行機での移動になる場合には
交通費や宿泊費など金銭的な負担が増します。
建物の大きさや敷地の広さによっても違ってきますが、上記の内容を一人で行う場合、
1時間以上は必要になります。
さらに、庭木の成長時期などが重なれば1日がかりになってしまう場合もあります。
空き家を放置した場合のリスク
空き家を放置することで、時間が経過すると様々なリスクが発生します。
特定空き家への指定
空き家管理が不十分であると、老朽化が進み【特定空き家】として指定される可能性があります。
特定空き家に指定されてしまうと、固定資産税の優遇措置が受けられなくなるだけでなく、
行政から改善命令や指導を受けることがあります。

建物の劣化・倒壊リスク
長期間放置された空き家は建物の劣化が急速に進みます。
屋根や壁が破損し、最終的には倒壊のリスクが高まります。
倒壊により第三者に損害を与えた場合、損害賠償を負う可能性があります。

近隣トラブル
空き家が放置されると、周囲の住民とのトラブルが発生することがあります。
害虫の発生や不法投棄、景観の悪化などが原因となり、近隣住民から
苦情が来る場合もあります。これらのトラブルを解決するために多くの時間と労力を掛けることになります。

空き家を有効活用するための選択
空き家の維持管理にはコストと手間がかかりますが、いくつかの有効な選択肢を検討することで、
その負担を選らすことが出来ます。
売却
空き家を売却する事で、維持費用や管理の負担から解放されます。
不動産会社を通じて売却することができますが、買取業者に売却するという選択肢も
あります。
賃貸
空き家を賃貸に出すことで家賃収入を得ることが出来ます。
空き家を賃貸物件として活用するためには、賃貸契約や入居者募集の手続きが必要ですが、
定期的な収入を得られるため、維持管理の費用を賄うことが出来ます。
リノベーション活用
空き家をリノベーションしてシェアハウスや民泊として活用することも可能です。
地域のニーズに合わせて、空き家を活用する方法を検討することが、長期的な解決策と
なります。
まとめ
空き家の維持には、費用や労力・時間が多くかかります。
定期的な管理作業、特に清掃・換気や庭木の手入れには時間と手間がかかり、放置すれば建物の劣化
や近隣トラブルのリスクが高まります。
また、空き家を放置することで、税金面や法的な問題も発生する可能性があります。
現時点で活用までは考えてないけれど、時間もない…という場合には、
空き家を管理してくれる『空き家管理会社』に依頼するのも1つの方法です。
空き家管理に係る時間や労力を大幅に削減でき、忙しい生活を送っている方には大きなメリットと
なるでしょう。
ご自身の環境に合った最適な方法を見つけ、早めに対応することが大事です。